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「体調不良」からの脱却 (8)

体調不良からの脱却

<6>アレルギー疾患対策 (続き)

「それじゃ医者に行って治そうか」という場合はどうでしょうか。
皮膚科では“皮膚病は皮膚の病変”と見なしますので、「ステロイド軟膏を処方して皮膚を治しましょう」ということになります。皮膚のかゆみや痛みは確かに一時的には治まりますが、塗布を中止するとまた出てきます。長期に使用すると酸化ステロイドになって化膿して、よけいにひどくなったり、皮膚の毒素を薬でまた体内に引っ込めるので、血液の汚れが進行して炎症を起こしたり、ステロイドの副作用で骨が脆くなったりします。
血液の質が悪化して、その毒素を皮膚に排泄しているのがアトピー性皮膚炎ですから、それを薬で引っ込めても根本的な治療にならないのは当たり前なのです。だから皮膚科の病院はいつも混んでいますよね。

従いまして根本的な対策は、上記の注意点2点に加えて、下記の2点になります。

3.異種タンパクをとらないと同時に、血液を浄化する良質な食物である玄米/雑穀/豆類/海藻をとるようにします。

4.アトピーに限らず喘息や花粉症に対する対策でもありますが、自分の副腎を鍛えて、自前の副腎皮質ホルモンの分泌を活性化させることが大事です。これは人工ステロイド剤のような怖い副作用がないので、安全な方法です。副腎は暑さ寒さの刺激の繰り返しで鍛えられるので、冷水浴(=たっぷり湯船に浸かって温まったら、次に冷水シャワーを20-30秒ほどあびる)や乾布摩擦などが有効です。

(3)花粉症

☆花粉症の特徴……春先の花粉の季節になりますと、それまで健康だった人たちが、突然クシャミや鼻水、涙目などに襲われます。花粉症で苦しんでいる時期に、海外出張で外国に行くと、ウソのように辛い症状がピタリと止まります。このことからも分かりますように、実は“花粉症”という自己責任ではなくて、“花粉公害”という行政責任の面があるのです。戦後の農林省(=現農林水産省)の指導で、「緑が多いのはいいことだ」ということで、たくさんの杉を植林しました。しかし途中から安い輸入木材にマーケットを奪われて、国産の木材が競争力を失って、コスト割れするようになってしまったのです。

そのため杉の成長に欠かせない“間引き”“枝打ち”“伐採”などの世話がなされずに、山林が放置されたままになりました。杉林が混雑状態になり、杉の生存条件が悪くなりました。そうしますと杉も“生き物”ですから、悪化した生存環境の中でも必死に生き延びようと、花粉をたくさんつけるようになったそうです。(環境学者:武田邦彦氏の説)

“花粉公害”と呼ぶと、環境省や農林水産省が何か仕事をしなければならなくなるので、“花粉症”と呼んだほうが、花粉症のマスクや薬がよく売れるので、製薬会社も喜ぶし、行政に責任はないし、「一石二鳥」ということかもしれません。

☆花粉症対策……そうは言っても私たちとしては、目先の辛い花粉症を何とかしなければいけません。アトピー性皮膚炎の項でも述べましたように、冷水浴で副腎を鍛えるのもひとつの方法ですし、牛乳や乳製品をとるのをやめるのもひとつの方法です。

それから花粉症の症状は、クシャミ/鼻水/涙目など、どれも体内の水分を外に追い出そうとする反応です。“冷え”や“水分過剰”も花粉症を重くしている原因ですので、風呂/運動/サウナなどで汗を流し、体熱を高めて、体内の水分を追い出す反応を助けてやるのもひとつの方法です。

- To be continued -